BLUE-PLANET
「なんで今日、おまえ、そんなに天文の事、知ってるんだ? いつも、『綺麗だけどよく分かんない』とか言ってるくせに」



隆也君、心底驚いてるみたい。



そうか……こっちの彗、史学やってるんだっけ?

私、思わず苦笑い。



「だからね、私、“あなたの知っている彗”じゃないの」

「えっ? あれって……いつもの冗談なんだろ?」



隆也君……。



「あのね、私の世界の隆也君って、文学部の3年生で、将来は小説家になりたいんだって。……あなたは、理学部じゃないの?」

「彗? じゃぁ、まさか……」



隆也君、少しずつ、理解できてきたみたいね。


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