BLUE-PLANET
≪ プロローグ ≫
「彗ちゃんが、居なくなった!」
そんな流ちゃんのセリフを耳にしたのは、この変な感覚に襲われ始めた、少し後だった。
『居なくなった』、なんて……どう言う事?
私は『ここ』に居るのに。
頭の中で、そう思っていた。
確か、私、出掛ける準備を終えて、姿見で最終チェックをしているところだったのよね。
そうしたら、急にめまいがして……。
今は回りの音が無で、私の体は宙をさまよっているような……そう、浮遊感。
そして、めまいを感じる前とは打って変わり、今はとても……孤独な気分。