BLUE-PLANET
「彗……何、考えてるんだ?」



黙り込んでた隆也君のセリフが急に耳に入って来たのに、その言葉は優しさを含んでいて、私の心に柔らかく響いた。



「隆也君の事」

そんな風に、私もすんなりと答えてしまう。



「俺? ……あっ、違うか。元の世界の?」



わざわざ言い直す隆也君に、思わずクスッと笑ってしまう。

そして。



「『2人の隆也君』の事」

そう答えてから、私は窓の方に行き、宇宙(そら)を見る。


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