BLUE-PLANET
隆也君の表情、宇宙を見上げていて、よく分からない。



「あのね、隆也君がその子の為にしてあげられるのは、幸せにならない事じゃなくて……人の想いを真剣に受け止めていく事、なんじゃないかなぁ? 彼女もそう願ったんだと思うよ」



悪いと思いながらも読ませてもらった、“彗”の日記。

それに書いてあった、“彗”の想い。

他人事じゃないから、って言うんじゃなくて、同じ想いをする女の子として、叶えてあげたい。



“彗”は隆也君のそんな過去を知ってて、少しでも心底明るくなれるように、努力しているのに……。



不意に私の頭の上に、『ポン』と隆也君の手が乗った。



「おまえに会って、そう思ったよ。“彗”じゃない“彗”に会って……俺の知っている彗の、さり気無い想いが、伝わってきたから」



隆也君……。


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