BLUE-PLANET
「彗ちゃん? 起きてるんでしょ? 隆也君から電話よ」



えっ? 出たい気もするけど……。



「彗ちゃん? 寝てるのかしら?」

そんなセリフの後、誰かが階段を昇って来る気配。



もうここまできたら、一か八かよね。

私はそう思って入口まで行き、ドアを開けた。



「あらっ、起きてたの? 隆也君から電話よ」

お母さんは部屋から姿を見せた私を見ると、それだけ言い、引き返して行った。



なんか、複雑な気分。



もしかしたら、『この世界の彗』と『元の世界の彗(わたし)』は、入れ替わってしまったのかもしれない。

お母さんが気付かない程に、私と『こっちの彗』はそっくりで……。

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