LOVE★sick



旧図書室と購買までの道のりは長く感じた。


熱いのなんのって……。



「あぢ〜よ〜…」



胸にかかるくらいある髪の毛を結んで、少しでも風通しをよくする。



「こんにちは!!」

「こんにちは、天歌ちゃん。こんな時間に珍しいね〜」



購買のベテランおばちゃんとは仲良し。



入学した頃は昼休みに先輩のためにパンを買いに来てたから、馴染んだ。


しかもパパやママの学生時代を知ってたの!!



あたしが娘だって、苗字と顔立ちでわかったって。



「冷たいものないですか?」

「あらごめんね。今売り切れたばかりなのよ」

「え〜!!」



嘘だぁ〜…。



< 133 / 621 >

この作品をシェア

pagetop