LOVE★sick
旧図書室と購買までの道のりは長く感じた。
熱いのなんのって……。
「あぢ〜よ〜…」
胸にかかるくらいある髪の毛を結んで、少しでも風通しをよくする。
「こんにちは!!」
「こんにちは、天歌ちゃん。こんな時間に珍しいね〜」
購買のベテランおばちゃんとは仲良し。
入学した頃は昼休みに先輩のためにパンを買いに来てたから、馴染んだ。
しかもパパやママの学生時代を知ってたの!!
あたしが娘だって、苗字と顔立ちでわかったって。
「冷たいものないですか?」
「あらごめんね。今売り切れたばかりなのよ」
「え〜!!」
嘘だぁ〜…。