LOVE★sick
せっかくあたしが喋ってたのに。
この人、あたしの存在に気づいてる?
「だれ、この女?」
カッチーン
今気づいたと思いきや、不機嫌な声であたしを“この女”扱い。
「俺の彼女だけど」
「彼女ぉ?またまた〜。嘘はダメだよ」
「いや、がちで彼女」
「え、彼女………」
先輩とこの人の会話は続いていた。
だけどあたしはその二人についていけなくて……。
「彼女作んないって言ってたじゃん!!」
「昔は、だろ。今は違うっつーの」
「やだやだ!!信じないっ!!音弥、彼女いないっていうからあたし……」
「昔の俺とはもう違うんだ」