LOVE★sick
「先輩っ…どうしてっ…」
あたしは先輩の所に駆け寄った。
「どうしてじゃない、親父に会うなんて、何やってんだ!!」
「ご、ごめっ……」
「天歌の電話がおかしいと思って、恭介さんに連絡してみれば、親父に会うって…。ここにたどり着くのも大変だったんだぞ」
あ、あたし、先輩に迷惑をかけちゃったよっ…。
それだけはダメだと思ってたのに……。
「どうして親父に会おうと思った」
「…………」
「天歌」
「……せ、先輩の悲しい顔を見たくなかったから……。あたしはいつもの先輩に戻って欲しかったから……」
――あたしじゃ無力かもしれないけど、何かやりたかったんです。