イルカと星の物語

その2

イルカの男の子が、自分の仲間の群れに戻ると、
男の子のお母さんイルカがすぐに側に来て言いました。
「坊やときたら、まったく…
また、ハナミノカサゴのおじさんやイソギンチャクさん達にイタズラしたんですって?
そういうことはしちゃいけませんって、何度言ったらわかるの?」
男の子は、ハナミノカサゴのおじさんがお母さんに言いつけに来たんだなと思いました。

昨日は、ハナミノカサゴのおじさんご自慢のヒレを、
頭の上の鼻の穴から思いっきり息を吹きつけて、くしゃっとさせてやりました。

その前の日には、海の底で、さんご礁の間を移動するイソギンチャク達に、
尾ヒレでたくさん砂をかけてやりました。

ハナミノカサゴのおじさんやイソギンチャク達が
びっくりしたり、慌てたりする様子を思い出して、
思わずまたくすっと笑い出しそうになりました。
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