僕の声は透明インクで出来ている。
運命
 

僕はかみさまに聞いた。

「僕の運命を教えてください」



かみさまは僕に言った。

「人間はいつか後悔する運命だ」



「決まっているのはそれだけですか」


「そう、
 決まっているのはそれだけだ」




「後悔することは決まっている。

 だからそれ以外は
 君の好きに生きればいいよ」



見えない未来に震える僕に
そう言ったかみさまの言葉は、

残酷で優しかった。

 
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