二 億 円
「ありがとう!彌生お兄ちゃん。」
綺麗なお兄ちゃんにお礼を告げ、扉を閉めた。
「もー!なんでひなたのこと置いていったの?」
少し怒りながらお兄ちゃんに言うと、口元を弛ませながら私の腕を掴んだ。
「ちょっと買いたい物があって、ね。ひなた、おいで。」
半ば無理矢理部屋へ連れ込まれ、お兄ちゃんはパソコンをカチカチと触りだす。
「ひなた、見てごらん。」
パソコンには、今まで見たことのない様子が映し出されていた。幼い少女が決して見るものではない動画。
まだ幼い少女が紐で縛られ、泣きながら犯されている姿。
「ねえ、ひなた。お兄ちゃんのお願い、聞いてくれない?」
今まで見たことの無いお兄ちゃんの歪んだ顔。
腰に付けていたベルトを外しながら、此方を見ていた。
「…や、やだ。今のお兄ちゃん怖いもん。ひなた、ひなたはこんなお兄ちゃん嫌「お兄ちゃんのお願い、聞けるよね?」」
無理矢理手首を掴み、ベルトで縛る。
口はタオルで塞がれ、声もあげられなかった。
「んんんんん゙―――!!!!!!」
私の上に跨がり、ズボンを下ろす兄の姿を
私はただ只、泣きながら見つめるしかなかった。