ご主人様とわたしの関係♥
「あ!!」


「どうしたんですか!?」


「これ!!」


色素の薄い綺麗な手とその手がつかむ白く小さい何かが試着室のカーテンの下からにゅっと出てきた


「これで後ろ髪結んで団子にしてそのキャップん中入れて!!」


「あぁ!!でも、私ゴム…」


「はい!!」

大阪弁美人さんが返事をすると同時にまた下から黒いゴムが差しだされた


「これあげるわ!!」


「え、でも…」


「ゴムなんて腐るほど持ってるから1個ぐらい無くなってもどーもしいひんから!!」


「有難うございます!!」


大阪弁(以下略)から貰ったゴムで前髪以外全部の髪をポニーテールにしてそれから団子状にまとめて小さいキャップの中に団子状になった髪を入れる


この小ささで髪が全て入るのか、と少し不安になったけど小さくてもゴムがしっかりしててちゃんと入った


それからまじまじと鏡に映る自分と睨めっこ


傍から見れば馬鹿みたいだけど少し小さめにターンして見る


それに合わせて薄い生地で出来ているスカート部分がふわあぁっと広がる


その事に嬉しさ半分、照れ半分。

「むふふ…」


「カーテン開けていいー?」


「あ、はい!!」


「いやーん、かっわいいー!!あ、前髪以外全部入れたんや!似合ってるでー!」


「なんか、こういうの初めて着たんで少し恥ずかしいです…へへっ」


「恥ずかしい事なんてあらへんよ!!もうめっちゃ似合ってるで!!自信持ちぃ!!」


「ははっ。有難うございます」


「あぁぁぁぁああ!!」


「どうしたんですか!!!?」


「名前、何?」

ずっこけそうになった自分の気持ちと体を押さえる


「篠原友里です」


「友里ちゃんかー!!かわええ名前持ってるや~ん♥あ、ちなみにウチは久慈甘乃(クジアマノ)!!名字の方の天野と同じイントネーションちゃうからな?」


「は、はぁ…」


「あ、そうや!!アドレス交換しようや!!な!そうしよそうしよ!!」


目がキラキラしてる……身体とは正反対で性格は子供みたいだな…
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