オレンジ



「やばっ!雨、強くなった」


「これじゃあ、いつ止むか分からないな。今のうちに帰ってろ。もっと激しくなりそうだから」



確かに


先生の言うとおり、早く帰ろ



「じゃ、先生また明日」


「あ、待て」



そう言って先生は、あたしの腕をつかんだ



「どうしたの?」



あたしは、先生を見上げて答えを待った



「…今日は、恋乃梨帰ってくるんだろ?」



そういえば、久しぶりに帰ってくるって昨日言ってた



「うん。帰ってくるよ」



「じゃあ、家まで送る。」

「ほんと?やったー!」



ありがと!コノ



「ってか、先生。早く会いたいからでしょー?あたしを送ってくれるのも」



< 110 / 225 >

この作品をシェア

pagetop