オレンジ



「ま、まぁ…それもあるな。…そういえば、飯野は?帰ったのか?」


「わかんない。あたしがここに来たときはもういなかったよ」



どうやって帰ったんだろ…


あいつが折りたたみ傘持ってるなんてありえないし…


「とりあえず、送る。お前ら幼なじみなんだろ?」


「まぁ、そうだけど…」


「じゃあ、帰ったら分かる。少し待ってろ」



そう言って、先生は走って行ってしまった


本当に、コノのこと好きなんだなぁ…


先生の背中を見ながら、そう思った



それから、送ってもらって、先生は何故か家で一緒に夕ご飯を食べてる



「まさか、先生が恋乃梨の恋人になるなんてな」



お父さんは、すでに酔っぱらってる



「すいません…大事なお子さんを僕みたいなやつの恋人にしてしまって…」



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