オレンジ
「は、遥希…ちゃん!!」
気付けば、名前を呼んでいて、驚いて振り替える遥希を他人事のように見ていた
「…え?…えっ!ちょっ…」
気付いたときには、もう立ち止まってる遥希がいるわけで
呼んでおいて何もないだなんて、何で呼んだんだってなるわけで…
あっ!!
「せ、生徒手帳!…生徒手帳見て!」
そういえば、そうだった
結局、直接言えない俺…
「今すぐじゃなくても、いい!…絶対、見て!」
驚いたままの遥希に、言うだけ言ってその場を去ろうと足を出した
「あ、あのっ!また、連絡します!」
後ろから聞こえた声に、右手を挙げて返事をする
なんて、かっこつけてキモい自分がいて…
早く、連絡こないかなー
なんて、もう考えてる俺は、手に負えないほど重症だ…