オレンジ


side冬夜



さすがにまずかったかなー


俺、女々しい?


とか思っても、多分見てしまってるだろうし…


そんなことを悶々と悩みすぎて、仕事が手につかず、定時に上がった俺



『もしもしー』


「もしもし、俺だけど」


『なんだよ、もしかして振られたかー?』


いつも気付いたら、笑真に電話していて、いつも振られたかー?で会話が始まる



「まだ、振られてねぇーよ」


『まだってことは、もう伝えたのか?』


「まぁな」



もう、こんな時間だし…絶対見てるわ



『冬夜もやっと次に進めるってことだな』


「うるせぇ!」



次にそう簡単に行けてたら、こんなに悩んでねぇーよ


なんて、心の中で突っ込んで



「はぁー」



っと、ため息をこぼす


勝手に落ち込む俺は、やっぱり女々しいと思う



< 158 / 225 >

この作品をシェア

pagetop