オレンジ



真剣に見つめてくる、瞳に適うはずもなく、少し視線をずらした



「あぁ…本当だよ。」



仕方がない…か…


ここまで来たら、言うしかない…



「…ずっと、好きだった。諦められなかった。」



君と話すのはこれが最後かもしれない…



そう思うと自然に、遥希の目を見て言っていた



「…っ…」



すると、いきなり見つめていた目から、大粒の涙が溢れだした



「ぇっ?ど、どうした?」



何か、気に障ることでも…って、告白してるんだった…


思わず出した手を途中で引っ込めた


この役目は俺じゃない…



「…ご、ごめんなさい…」



あー、俺振られんのか



手を握りしめ…空を仰いだ


あ、電話…途中だった


なんて、冷静な俺もいた



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