オレンジ
「俺さ、太陽っていうより、暗闇でも遥希を見つけだせるような月になりたい」
ふと思ったことを呟いてみる
なんか今、恥ずかしいこと言ったな…
頭をかきながら、遥希をみると
「もう、冬夜さんは暗闇であたしを見つけてくれました…助けてくれました」
遥希はそう言って微笑んだ
やっぱり、君は春の穏やかな太陽みたいだ
「…好きだよ」
無意識に呟いて、恥ずかしくなり、ばっと遥希から顔をそらした
「私も…好きです」
と、遥希は顔を真っ赤にさせながらそう答えた
初めての2人で歩く帰り道は、2人して顔を真っ赤にして歩いた
今日の出来事は、一生忘れない
…忘れたくない
そう感じたんだ
END