オレンジ

「…できない」



そう言って首をふる由希音



「どうして？」



「だって、今更って感じでしょ？もう私から連絡したって、迷惑なだけだよ」



「…もう。そのネガティブさをもっとポジティブにできないかなぁ？」



あたし達はやっぱり、違うところもあるんだ


あたしと由希音の違うところ一つ目、由希音はネガティブすぎる…



「だってー…自分からふっといてなんで連絡してきたんだとか思わない？」



困った顔をして、あたしを見る由希音の肩に手をのせて


「はぁー…由希音？そんなこと言ったって、まだ好きなんでしょ？」



と、しっかりと目を見ていうと



「…うん」



とあたしから目を反らして頷いた



「だったら、行動しなきゃ何も始まらないよ？何も終わらないし、前に進めない」


「…うんっ」



今度は、ポロポロと涙をこぼし始めた



…二つ目、あたしは人前で泣けない