オレンジ



いつのまにか膝を抱えて座っていたみたいで、膝の上に何かが落ちた



見ると、視界がぼやけて…


あー泣いてるんだ、あたし…



そう思うと涙が止まらなくなった



「…っ…ばか」



最後まであの人はあたしを悩ませて、離そうとしない



「…っばーかばーか」



本当に悪い男だよ



別れて正解!



「…なんてね」




そんな悪態をついても、好きな現実はかわらない



「…バイバイ、翔平」



そのまま、携帯から翔平との思い出を消した



涙を拭い、天井を見上げる


よしっ!あいつより幸せになってやる



そう決心した



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