オレンジ
ふと、昨日の魁の言葉が頭に浮かんだ
魁だったら…そうする
俺だったら?
言えるか?こいつに
こんなこと、言ってこいつはどうなるんだ?
俺は、悩んでいた…
遥希が、こっちを見ていたことなんて知らずに…
「碼凪斗?」
「え?なに?」
「何か、言いたいことあるんでしょ?」
「え?」
困ったように笑う遥希…
言って、大丈夫なのか?
と、思ったとき
「大丈夫。なにを言っても、わたし大丈夫だから」
俺の心の中を読んだように、遥希は言った
「あのな…」
「うん」
「俺…好きな人出来た」
俺は、顔を上げることが出来ず、土を見つめた