オレンジ
それから、1年半…
この恋も今日で終わり
やっぱり、ふられるんだろうなぁ…
そう思うと、また泣けてきた
「那佳宮…」
見上げると、先輩がいた
「やっぱり、ここにいた…」
そう言っていなくなったと思ったら、後ろの扉から入って来て、隣に座った
あの日と同じように…
「何で逃げた?」
そう言って、悲しげに笑った先輩
だって、怖かったから…
「はぁ…俺の返事きいてくれる?」
わたしはうなずいた
いつも笑ってる先輩はそこにいなくて、真剣な顔をして前を見て話しだした先輩
わたしは、先輩の横顔から、目が離せない…
「俺さ…あの日から、お前が好きなんだ」
「え…」
真面目な顔で…でも、少し顔が赤くて…
自然と涙が溢れてきた