オレンジ
「また、あのたいちゃんでしょ?もう会えないんだったら、早く忘れなきゃダメだよ」
「分かってるよ…」
それぐらい分かってる…
でも、簡単にはいかないんだよ…
「大丈夫だよ。向日葵にはきっといい人が現れるから」
空は微笑みながら言った
「いつもありがとう」
空がいるから、たいちゃんを思い出しても、あたしは泣かずにいられるんだ
――――――――………
放課後…
空は「バイトがあるから」と先に帰ってしまった
帰りはだいたい1人で帰ることが多い
いつもの帰り道…
いつもと違うのは、朝引っ越ししていた家が凄く気になること
あの家に、誰が来たんだろう…?
あたしは気になって、その家を見てみた
「え…?」
気付けばあたしは、その場に立ち止まっていた…