ひとりぼっち
プツッ…


「嘘、でしょ?これを食えって言うの?」

テレビは消えておりそれに答える者はいないまま星奈の震えた声は宙をさ迷った。(人間を食うなんて無理だ。絶対無理だ)


ふと圭を見つめると、圭は立ち上がり、壁に向かって用を足していた。
星奈ももちろん用を足したいが恥ずかしくて出来ない。
だが恥は捨てないとだめだ。


星奈は思いきって用を足した。


辺りにアンモニアの臭いが広がる。



「食べよう」

最初に口に出したのは圭だった。
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