ひとりぼっち

｢うそ、よね？｣


｢嘘じゃない。このまま食わなかったら殺されるだろ？俺は殺されるのなんて絶対ごめんだからさ｣



｢だって！人間だよ！？食べられるわけーっひ！？｣


啓が星奈の首元にのこぎり突き付けた。
息を呑む星奈。



｢俺は何があっても生き残らなくちゃいけないんだ。頼む…｣

言葉ではお願いしているのに、瞳だけは有無を言わせない無言の圧力があって、星奈は恐怖でこくりと頷いた。
ずっと一緒にいて誰よりも啓のことを知っていたハズなのに、今目の前にいる啓のことが分からない。怖い。