ほしぞらに向かって
1、スタート
その日は雨だった。引っ越し先の村は、病院もコンビニも商店街も無かった。それまでは何不自由のない暮らしをしていたから、さすがにきつい。村にあるたった一つの高校に通うことにした。春から高校二年になる。何故か、その高校には陸上部しかなかった。顧問も居ないし、部員数が限られるからだと思う。もともと、走るのは好きだったし、中学の時は関東マラソンで準優勝だった。名前も「走」そう、という。
成瀬 走。

そんな俺は出逢ったんだ・・・。
僕と彼女の出逢った場所・・・村の小さな図書館だった。

< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop