空と星
はじめて空が出来たとき…その花はまだ土のなか。
『おはよー』
まだまだ肌寒い朝にすこしダボっとした初めての制服、新品の自転車にまたがりテンションMAXな友達とこれから自分達の入学式へいそぐ。
髪型はショートボブ。自分では全く気付かないかなりモデル系。
みや さつき
三谷 皐月
『皐月ー今日頑張れぃ』
――ポン
と小学からの友達の木之下 利栄(きのしたりえ)が私の肩を叩いてきた。
このコは恋多き女の子
男の子が大好きといっても過言ではないだろ…(笑)
ただし悪魔で恋であって恋愛は多くない…。
『うちは、彼氏候補を見付けるように頑張ってみます(^o^ゞ』
―やっぱりねそう言うと思った(笑)さすがりえ
う〜ん…
なんか忘れてるような、私…
あっ
入学式で生徒代表の言葉よむんだぎゃー(;o;)
しかももうこんなじかん
『急ぐよ利栄』
そう利栄に向かって手招きをし、自転車をフルにこぎだした―――
『ふぅ…着いた』
ってあれ利栄は―
『おいっ。』
ん今話しかけられた
『おい。って――』
――ぐらっ。
といきなりわけが分からず視界がせばまった。
目の前には私より背の大きな綺麗な顔をした男子がいた。
『なななんですか』
『それ。読むのか』
はっ
あーー…生徒代表の言葉の紙ね。
『そうだけど…』
『俺のねぇちゃんもそれ入学式でよんだんだよ。なんか気になってながんばれよ―――じゃあ』
『あっはい。どうも…』
なんで会釈してんだウチ
みとれてたみとれたんだうちは
『名前聞いとけばよかった。』
――っと式の会場へつながる渡り廊下で呟いた。
暗くどよめく空から
一筋の光が見えていた。
どこか遠くを照らしているみたいだった。