コンプレックスなふたり☆


「優希ちゃん!今度何か奢ってあげるから、機嫌直して!」


海先輩は話し掛けてもことごとく無視されるので、もう涙目だ。

優希は無論そんなつもりはなく、ただ気付いてないだけだったのだが。


なので当然。


「……は?」


こうなるわけで。


「え?」


お互いにキョトン、と首を傾げる。


「先輩、いきなり奢るなんてどうしたんですか?」

「だって優希ちゃん、怒ってるんでしょう?」

「だから怒ってませんて」

眉を下げながら後頭部を意味もなく掻く。



< 7 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop