コンプレックスなふたり☆
「優希ちゃん!今度何か奢ってあげるから、機嫌直して!」
海先輩は話し掛けてもことごとく無視されるので、もう涙目だ。
優希は無論そんなつもりはなく、ただ気付いてないだけだったのだが。
なので当然。
「……は?」
こうなるわけで。
「え?」
お互いにキョトン、と首を傾げる。
「先輩、いきなり奢るなんてどうしたんですか?」
「だって優希ちゃん、怒ってるんでしょう?」
「だから怒ってませんて」
眉を下げながら後頭部を意味もなく掻く。