Little World 〜幼なじみ〜
部活にも身が入らなくて、ため息をつきながら教室に戻った。
ただ…手に触っただけじゃんか。
それだけだろ…?なのに、どうしてこんなに…。
手に力が入る。情けないよ、俺。
その時、ドアが開く音がした。
「莉子?」
振り向くと、莉子ではなく南が立っていた。
「あ…、悪い」
「ううん!大丈夫だよ」
「なんかあった?」
「うん、なんだか部活の途中から西岡くん様子がおかしかったから…だから心配で」
気付いたんだ、俺の変化に。そんなに顔に出てたのか?
「そんな心配する事じゃないから、平気」
「…そっか!良かった♪」
イイ人じゃん、この人。
わざわざ教室にまで来てくれたし。