Little World 〜幼なじみ〜
「お、サンキュ。飲みたかったんだ。…アレ?耀太、牛乳嫌いだったよな?」
「嫌いっつーか、あんま飲まない」
「なのに買ったの?まだ、めっちゃ冷たいし」
「………、鈍感。颯也も、人のこと言えねぇーな」
そう言われて、ようやく気付いた。さっきまで自販機にいて、俺の飲みたいものがわかる人なんて、1人しかいない。
「…なんで」
「誰かさんと喋ろうと思ったんじゃない?最近、ちゃんと話してないみたいだし。だけど渡せなくて、俺のところに牛乳が来た。…だと思うけど!」
その事を聞いて、牛乳を見つめることしか出来なかった。