Little World 〜幼なじみ〜



歩くたびに、颯也と肩がぶつかる。

昔なら、こんな事当たり前だったのに緊張感がそこには漂っていた。



「あ…あのさ、置いてきぼりにして良かったの?」


「だれ?風夏?別に良いだろ」


「え…でも……」



彼女なんでしょ?

そんな事も聞けない関係になっていた。



「はぁ…。ウワサ、信じてんの?」


あたしは黙る事しか出来なかった。



「付き合ってないから。」



ぶっきらぼうに、そう言った。



「ふぅん…」



なんだ、付き合ってないんだ…。

良かった…。




……ん?良かった……?


なんで良かったとか、思っちゃってるの自分。



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