Little World 〜幼なじみ〜
…だけど、足の動きが止まった。
もういい。どうにでもなれ!!
そう思った途端、莉子に一直線に走った。
「そ、颯也……?!」
目を真ん丸く見開いて、いかにも驚いた顔をしている。だけど、直ぐに目線がそらされた。その事に、たいして苛立った。
「ちょっと来い」
「キャッ…!」
莉子の反論なんか聞かずに、腕を掴んでそのまま公園を出た。
アイツを好きだとか、どうだっていいんだ。
俺は、あんな奴よりも莉子が好きなんだ。
誰よりも、好きなんだ。
莉子が誰を好きだって、いいんだよ。
「もう!離してよっ!!」
そんな声だって聞こえないフリ。