Little World 〜幼なじみ〜
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「えー…調理室ってどこ?」
広い校舎で、あたしは1人迷子になっていた。
地図とか書いててよー!
何回、同じ所をグルグルしたか!
「もう、今日は諦めて明日にしようかな…」
そんな時、甘い香りがただよってきた。
犬みたいに匂いをたどって行くと、そこには男の人が立っていた。
ドキン…!
なんでかわからないけど、胸がなった。
「…あれ、1年生。もしかして迷っちゃった?大丈夫?」
そう話しかけられた。
笑顔が柔らかくて、見るからにとても優しそうな人。
見とれていると、「どした?」と聞かれてハッと我に返った。
「あ…いえ、その…あたし料理部に入りたくて…それで調理室、を探してて…」
「…君、料理部入ってくれるの?」
「え?」
そう言われた瞬間、手を握られてブンブンふられた。