てん ―The pure story―
絆創膏をつけたすばるを、かおりが連れてきた。
「よし、帰ろうすばる。カオリせんせいにバイバイして」
奈央が言うと、すばるは小さい手をあげた。
「よし、すばる。今日は配達早く終わったから、お外でごはん食べよう。夜のお仕事までまだ時間たっぷりあるからね。ラーメンがいい?ハンバーグ?それとも角のおばちゃんとこのタコ焼きがいい?」
奈央はすばるの目線までしゃがむと、優しく提案した。
すばるは無言でバンザイをした。