アネモネの花束を君に


―――ピッ――ピッ―――

「うっ 」


目を冷ましたとき私は病室にいた。


「大丈夫?痛いとこない?」
れーくんは早口にそう言った。


「大丈夫!いつものことだから、れーくんは心配しなくて大丈夫!迷惑かけてごめんね。」

私は内心必死に八尋兄さんにどうやって怒られまいか考えながら、そう言った。


「………うん」

れーくんは、それしか言えなかった。


あー八尋兄さんどうしよう、どうしよう………
怖い〜〜このことが兄さんにしれたら……っあはは
もう笑うしかない。

…うん
今日仕事かなにか入ってないかな……?
てか、れーくんにどうやってこのことを説明しよう…?


それから、長く沈黙が続いた。


私がれーくんに話しかけようとした………

「ねぇ、れー……」



――――ドタドタドタ

すごい足音がする…
しかも、こっちに来ているような気がする……
そして、とてつもない嫌な予感がする……

――――ドタドタドタバン
「さく、大丈夫か?」

栗毛できれいな八尋兄さんが肩を上下しながら、黒い空気を纏ながら、私に言った。


嫌ーーーーーー
殺される絶対殺される!!
誰か助けて!!
Help meーーー
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