アネモネの花束を君に

真白は黒髪で二重の目で、私よりも少し高いけど、女みたいな顔。しかも、私専属の執事兼ボディーガードになる予定らしいから、外出するときはほとんど一緒だった。

今はそのために柔道と剣道をやっているらしい。

性格は悪くはないんだけどね、最近いろいろなことがあったせいで口が悪くなってきた……


昔はさあちゃんって呼んでくれてたのになぁ。


「桜さん〜桜さん〜」

「へっ!?」

「だから、へっじゃねーよ勝手に――ゴン

察し出来るかもしれないんけど、紅野さんが真白を無言でげんこつで殴った。

紅野さんは今高校3年で、真白と違いすっとした目で男らしい顔だちしかも、頭がいい。来年は経済の勉強でアメリカに留学するらしい。

「桜さん、大丈夫ですか?」

紅野さんはにこやかに笑いながら、私の額を触った。

「何も無いようですね。」
「そういえば…紅野さんと真白がどうしてここに?」
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