アネモネの花束を君に
「で、紫苑の花言葉はこんばんはとね……」
私はさっきの気まずさを忘れ、れーくんの話を興味津々で凄く顔を乗り出していた。
「と?」
「ねぇ、なあに?」
私がれーくんの肩を揺らして催促する。
れーくんはふて腐れながら、私に顔を背けて、ぼそぼそと何か言った。
…聞こえない……
「え…何?」
「だから、君を忘れないだよ!」
真っ赤になっているだろう顔を私にむけて、大きな声をだした。
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