アネモネの花束を君に
昨日いろいろあったなあ………
―――ガラガラ
「さく、話がある。」
そこには、女の人の恰好をしてないお父さんいや、真剣な顔したお父様が立っていた。
「はい。なんでしょうか。」
「さく……アメリカ行くぞ。」
………えっ。
私は頭が真っ白になった。
「………なんでですか?」
私は俯き床を見ながら、小さな小さな声で聞いた。
「アメリカに外科医で腕利きな先生がいるそうだ。ちーが言ってた。」
「そうですか。」
「ああ。出発は明後日だ。」
お父様の言い分は絶対。
いいえなど用意されてない―
「…は……い………」