アネモネの花束を君に

「そっか……。そういえば、八尋兄様はどうしてこっちに?」


「明日、母様のお墓参りに行きませんか?そういえば…れーくんでしたっけ?あの子にお別れを言いましたか?」



うわ……
痛いとこ八尋兄様着くなぁ…


「言って無いのですね………紅野。」

ハァ…とため息ついて言った。

「ああ。」


テーブルに使ってないレターセットとペンがおかれた。

「さく、言えるときに言っておかないと後悔が残りますよ。」


―コツコツコツ

コツ

ぱっと兄様が振り返って言った。


「あと、明日9時に迎えにきますから、準備しといてくださいね。」


はい!?


八尋兄様は有無を言わさない顔だった。


ええぇぇー

最後にれーくんといたかったのにーーーー
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