アネモネの花束を君に
でも、さくにも好きな人が出来ました。
れーく―あ、谷崎蓮くんていうんだけどね。カッコイイというより、かわいいんだけど優しいんだ。
それでね――
「おーい。さく戻るぞ!」
今母様に話してたのに〜
「早く家に帰って荷物まとめろ。」
………う
「………はい。」
「母様、またくるね。」
私が別れの言葉を言うと、心地よい風が私の頬をなでた。
そして、れーくんとさよならするときは刻々と近づいていた――――――――――――――――