アネモネの花束を君に
「そんなこと言わないで遊ぼうよ！！絶ぇー対！楽しいから！！ 」

やっと追いついた〜〜

私は笑いながら、本を読んでいたあの子から、いきなり手を取った。

あの子はバランスを崩しかけたが、なんとか持ち直した。


すると、こちらに顔を向けた。



そして、その子は、顔が真っ赤になった。


あれ…？
私何かしたっけ？

「あ！そういえば…あなたの名前は何んていうの？」

「おーい…おーい…あれ？」

その子を呼びかけて、数分後その子は、小さな声で答えた。

「……谷崎蓮。」

「うーん…蓮くんだから、れーくん」

「れーくん…？はは……はは……」

そして、れーくんの笑顔を見た。

無表情だった顔から笑顔を見た時、私はもっと笑わせたいと思った。


それから……いろいろな所へ行って、二人で遊んだりいたずらしたりして怒られたりした。

そんなことを繰り返しているうちにその子はだんだんと感情がでるようになった。
< 7 / 99 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop