アネモネの花束を君に
「「紅兄(さん)!?」」
私と真白は思っても見ない人の登場でとてもビックリした。
は!!
紅野さんがいるということは……八尋兄様も……
私はその事に気づき、辺りを見回した。
「桜様、八尋は今は居ませんよ?」
「「はい!?」」
「なんでですか?」
紅野さんや真白の久坂家は代々うちの結城家に仕えてきた家だ。しかも、紅野さんは八尋兄様についていて、そうとうという理由じゃなければ、絶対離れない。