アネモネの花束を君に
「照れ屋で優しくて頭がとってもいい人!!」
「それって、まんま真白くんじゃない?」
アイスティーをストローでかき混ぜながら、呆れた顔でため息を吐いた。
「全然違うわよ?」
まず、れーくんはあんなに意地悪じゃないから!!
それに、れーくんの方が頭良いし!
「じゃあ、その子の名前は?」
「れーくん」
「ミックネームじゃなくて、本名よ、本名よ!」
あれれ、れーくんの本名なんだっけ!?
まあ……れーくんって呼んでたなら、多分『れ』から始まるんだろうけど……
ヤバイ!!
ずーっと、れーくん、れーくんって呼んでたから、全く覚えてないよーー
「やっぱりいないんじゃない!!」
「そうじゃない!!」