光のワルツ
あと1日
結局、あれから買い物をしながら決めた夕飯は肉じゃが。
本人曰く、「私、洋食ばっかの生活で…煮物とかお味噌汁を旅館か小学校の給食でしか食べたことないの。一度作りたかったんだ」とか。
洋食ばっかって、どんな生活なんだろう。
話しを聞く限り、こいつはかなりのお嬢様な気がする。
とは言っても料理や掃除が出来たり…家庭的な面ではお嬢様って言葉が似合わない。
「……親に大事に育てられた…ってことか…」
なんか心に引っ掛かる。
俺だって親には大事にされている。
しかも海外旅行によく行くほどの金持ちでもある。
だから、金持ちで親に大事にされた里美に嫉妬なんてありえない。
だけど嫉妬に似た…でもなんか嬉しいような…変な気持ちになる。
「…意味不明…」
「なにが?」
「わあぁっ!」
横にいつの間にか里美が立っていた。
そういえば、今は客間に里美の布団をひいてるとこだった。
「…………蓮人くん……私、今日ここで寝るの?」
「えっ?やだ?お客さんが来るときは、いつもここだったんだけど…もしかして、ベッドじゃないと寝れない派?」
「そじゃなくて……寂しいなぁ…みたいな…」
「?どういう意味?」
「………………あの、一緒に寝ちゃ…ダメ?」