隠せない気持ち【新☆パラレル・ワールド企画作品】
「ま、松山…お前…先生ん家に大砲撃ち込むって…許さ〜ん!俺は自分の教え子から放火犯を出す訳には、いかんのだ〜」

絶叫する体育教師…だけど、それがお前の本音か?

「まだローンが残ってるんだ」

うむ。正直でよろしい。

だが、そんな体育教師の御家の事情は骨董品屋には通じない。

「はぁ〜ヤダヤダ…学の無い先生には教わりたくないねぇ」

と全国の低俗教師を逆なでするセリフを吐いているからだ。

「いい先生?榴弾ってのは火薬詰まっとらんと。到達時のスピードと砲弾重量…それに上空から落下する際の運動エネルギーで的を破壊する。やけんあたしは放火魔やないけんね」

そう力説する怜を

「いいわ…怜ちゃん。歴史の闇に埋没した破壊兵器を不埒な教師を懲らしめる為に平成の世に復活させた…そう彼女こそ骨董品屋界のジャンヌ・ダルクと呼ぶにふさわしいわ」

そこまで称賛するか坂宮 良子
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