隠せない気持ち【新☆パラレル・ワールド企画作品】
お前バカか?
「待たせたな」

親友の坂本 深(シン)が、やって来たのは九時すぎだった。

研究とか…忙しいらしく時間が噛み合わない為会うのは、久しぶりだ。

「まぁ飲めよ」

まずはビールを勧める。

「なんか疲れきった顔してるな…実習疲れか?」

深が覗き込みながら聞くと

「流は、高校生の戯れ言に振り回されて自分を見失ってるのさ」

呼んでもいないのに着いて来た純一郎が代弁する。

「純一郎…てめえな…」

いつまでもまとわりつく純一郎に少しムッとしながら

「いや…確かに俺は、自分を見失ってるのかも知れない…」
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