隠せない気持ち【新☆パラレル・ワールド企画作品】
「さぁ深っ急げ!ぐずぐずしてたら他のヤツが出て来るかもしれん」

流の剣幕に押される深

「だけど…お前が風花を吹っ切ったのは自分の意志だろ?俺は何もしてない…それなのに、お前からこんな大金受け取る訳には、いかねぇ」

「バカ…俺が風花を吹っ切れたのは、お前のおかげなんだ…お前はデキがいい…何でもそつなくこなす…そんなお前がプライドを捨ててなりふり構わず戦ってるんだ。知らんぷりなんか出来るかっ!だから…頼む…使ってくれ…お前の不戦敗なんて見たくないんだ…解ってくれ…」

流の魂の叫びは深をつき動かせた。

「流…ありがとう。俺は、あのガキをぶっ倒して怜ちゃんとの愛を勝ち取ってくる」

そう言って万札5枚握りしめ走る深の後ろ姿は、眩しく…そして美しかった。
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