千里の果てに
「今から宿題のチェックをする。机の上にノート出して。」



私は小学校のときから宿題をすることが苦手だった。


今までの先生は何らかの言い訳でスルーできたからこの人も同じだと思った。



けれども一応サボりだと悟られないように机や鞄の中をゴソゴソと必死に探すふりをした。



「宿題は?」



私のところに先生がやってきた。



今までのように返す。



「すみません。忘れました。」



「何で宿題忘れたん?だいたいなぁ、忘れる奴って言うのはなぁ…」



そこから始まった説教30分。



私を含めこの教室にいた生徒全員がきっと感じているだろう。



見つからないように携帯をいじっている人。



反省しているふりをして下を向きそのまま眠ってしまっている人。



そして、イライラしている私と松阪 由利香。



由利香は小6からの友達で小学校のときは反抗的だったけど本当は素直で優しい。時にはお姉ちゃん時には妹みたいな子。

< 2 / 8 >

この作品をシェア

pagetop