リングは彼女に


「よーし、いい子だね。さあ、買い物をしましょうか」


 理那は嬉しそうにはしゃぎ、買い物かごに商品を入れ始めた。


「あ、カゴ持ちますよ」自然に口から言葉が出た。

「そお? じゃあお願いするね」


 理那は二マッと笑って買い物カゴを俺に渡してくれた。それに次々と商品を入れていく。



 こんなに自分勝手な彼女に対して、俺は全くといってよいほど、嫌な気分は起こらなかった。
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