リングは彼女に
ホテルにて2
「理那!」そう叫んで、俺はベッドの上に寝ている理那に飛び掛った。
既に頭の中から理性なんてものは抜け落ちている。
だが、自分の「ぐふぉ!」という間抜けな悲鳴と、下腹部に感じた強烈な痛みが俺の理性を呼び戻した。
「いてて、いて……て」
俺はベッドの下でのた打ち回りながら、ただ痛みを訴えていた。
「和人くん馬鹿ねえ、私はそんな軽い女じゃないから、それに昔から護身術やってるから、無闇に飛び掛ったりしたら危険だよ」